東京都品川区大井の大村病院は、大井町駅(バスで5分)、大森駅(バスで8分)、西大井駅(バスで10分)、立会川駅(徒歩12分)からアクセスしやすい内科・発熱外来/予防接種・脳神経内科・健康診断・各種検査・入院・訪問診療・在宅医療の病院です。

糖尿病は、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高い状態が続く疾患です。自覚症状が出にくいため「自分は大丈夫」と思っている間に、血管や神経へのダメージが少しずつ蓄積されていきます。健康診断で血糖値やHbA1cを指摘された方、のどの渇きや体重の変化が気になる方は、まずお気軽にご相談ください。

糖尿病とは

私たちが食事から摂ったブドウ糖は、血液を通じて全身の細胞に届けられ、エネルギー源として使われます。このとき、ブドウ糖を細胞へ取り込む働きをしているのが、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンです。

糖尿病になると、インスリンの分泌量が不足したり、インスリンの働きが低下したりすることで、ブドウ糖をうまく細胞に取り込めなくなります。その結果、血液中にブドウ糖が余った状態(高血糖)が慢性的に続きます。初期は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行しているケースが多くあります。

糖尿病は日本人にとって非常に身近な疾患です。厚生労働省の令和6年(2024年)「国民健康・栄養調査結果の概要」では次のように報告されています(出典:厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」p.13、2025年12月)

「糖尿病が強く疑われる者は約1,100万人と推計され、継続して増加している。糖尿病の可能性を否定できない者は約700万人であり、継続して減少している。」

厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」p.13(2025年12月2日公表)

糖尿病の種類

1型糖尿病

免疫の異常などにより膵臓のインスリンを産生する細胞が破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなる疾患です。子どもや若い年代に多く見られますが、成人でも発症します。インスリン製剤による補充が治療の基本となります。

2型糖尿病

日本の糖尿病患者様の大多数を占めるタイプです。遺伝的な素因に、食べ過ぎ・運動不足・肥満・加齢・ストレスといった生活習慣・環境因子が重なって発症します。インスリンの分泌量の低下やインスリンの効きの悪さ(インスリン抵抗性)が主な原因で、初期は症状が乏しく、健康診断で初めて指摘されることも多くあります(出典:日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」南江堂、2024年)

「2型糖尿病の血糖コントロールに対するライフスタイルへの介入の効果をみた最新のメタ解析では、ライフスタイルへの介入により有意に糖尿病が寛解していた。」

日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」3章 食事療法(jds.or.jp公開PDF)

その他(妊娠糖尿病・二次性糖尿病)

妊娠を機に発症・悪化する「妊娠糖尿病」や、ほかの病気や薬の影響で血糖が上昇する「二次性糖尿病」もあります。原因によって対処法が異なるため、気になることがあれば早めにご相談ください。

こんな症状はありませんか?

糖尿病は初期にほとんど症状がありませんが、以下のような変化が見られる場合は、一度血糖値を確認されることをお勧めします。

口のかわき・多飲・多尿

血糖値が高くなると、余分なブドウ糖を尿と一緒に排出しようとするため尿の量が増えます。それにともなって体内の水分が失われ、強いのどのかわきを感じるようになります。

体重の減少・疲れやすい

インスリンの働きが不十分になると、ブドウ糖をエネルギーとして十分に利用できません。体は脂肪や筋肉を分解してエネルギーを補おうとするため、食欲があるのに体重が減ったり、強い疲れやだるさを感じたりします。

目のかすみ・傷が治りにくい

高血糖が続くと視力に影響が出たり、感染に対する抵抗力が落ちて傷が治りにくくなったりすることがあります。「最近、目がかすみやすい」「小さな傷がなかなか治らない」という方は、血糖値の確認をお勧めします。

糖尿病の診断について

糖尿病の診断は、血糖値とHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の検査結果をもとに、日本糖尿病学会の基準に従って行われます(出典:日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」)。HbA1cは過去1〜2ヶ月の血糖の平均的な状態を示す指標で、健康診断でも広く測定されています。

1回の検査だけで診断が確定することは少なく、日を改めて複数回確認したうえで総合的に判断されます。「健診で引っかかったが、まだ様子見している」という方も、早めにご受診されることをお勧めします。

また、診断基準には達していないものの、正常より血糖値が高い境界型(糖尿病予備群)の段階でも、将来の糖尿病発症リスクが高まります。この段階から生活習慣を見直すことが、発症予防に有効です。

放置するとどうなる? ― 糖尿病の合併症

高血糖の状態が長く続くと、全身の血管・神経が傷つき、さまざまな合併症を引き起こします(出典:日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」)。合併症の多くは自覚症状が出にくく、気づいたときには相当進行していることもあるため、定期的な検査が大切です。

糖尿病の三大合併症

  • 糖尿病網膜症:網膜の細血管が傷つき、視力低下や眼底出血を招きます。進行すると失明に至ることもあり、日本における視覚障害の主な原因のひとつです。定期的な眼底検査が重要です。
  • 糖尿病腎症:腎臓の細血管がダメージを受けて腎機能が低下し、進行すると透析が必要になることがあります。日本透析医学会の最新統計では、透析患者の原疾患について以下のように報告されています(出典:日本透析医学会「わが国の慢性透析療法の現況(2024年12月31日現在)」日本透析医学会雑誌 第58巻12号)

    「患者調査結果による平均年齢は70.27歳で、最も多い原疾患は糖尿病性腎症(39.2%)、次いで慢性糸球体腎炎(23.0%)、第3位は腎硬化症であった(14.5%)。」

    日本透析医学会統計調査「わが国の慢性透析療法の現況(2024年12月31日現在)」
  • 糖尿病神経障害:手足のしびれや痛み、感覚の低下が起こります。足の感覚が鈍くなると傷に気づきにくくなるため、注意が必要です。

動脈硬化・心臓・脳血管への影響

高血糖・高血圧・脂質異常症などが重なると動脈硬化が進みやすくなり、脳梗塞・狭心症・心筋梗塞などのリスクが高まります。血糖だけでなく、血圧・脂質・体重を合わせて管理することが大切です。

糖尿病の治療

2型糖尿病の治療の基本は、食事療法・運動療法・薬物療法の3つです。まず食事と運動の見直しを行い、それだけでは十分なコントロールが得られない場合に薬を組み合わせます(出典:日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」)

食事療法

「ごはんを一切食べてはいけない」「甘いものは完全に禁止」といった極端な制限は必要ありません。バランスよく規則正しく食べることが基本です。1日3食を決まった時間に摂り、主食・主菜・副菜を揃えることを意識しましょう。野菜から先に食べると食後の血糖上昇が緩やかになる効果が期待されます。

運動療法

運動はインスリンの効きをよくし、血糖値を下げる効果があります。ウォーキングや水泳などの有酸素運動を週に数回、無理のない範囲で続けることが推奨されています(出典:日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」4章 運動療法)

「運動療法は2型糖尿病の治療のひとつとして重要である。2型糖尿病に対する運動療法は、血糖コントロールを改善し、心血管疾患のリスクファクターである肥満、内臓脂肪の蓄積、インスリン抵抗性、脂質異常症、高血圧症、慢性炎症を改善し、またQOLやうつ状態の改善、さらには認知機能障害の改善効果も報告されている。」

日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン2024」4章 運動療法 CQ4-1(jds.or.jp公開PDF)

また、同ガイドライン2024年版では「座位時間を減らす」ことの重要性が新たに追記されており(Q4-4)、長時間座りっぱなしの生活も血糖コントロールに影響するため、こまめに立ち上がる習慣も大切です。

薬物療法

食事・運動だけでは血糖コントロールが不十分な場合、飲み薬や注射薬を使います。薬の種類は患者様の状態に合わせて選択されます。近年は血糖を下げる効果に加えて、心臓や腎臓を守る働きも期待できる薬も広く使われるようになっています。どの薬が合うかは担当医と相談のうえ決めますので、疑問や不安があれば遠慮なくお伝えください。

まずは気軽にご相談ください

糖尿病は、適切に管理を続けることで合併症のリスクを大きく下げ、健康な日常生活を送ることが期待できる疾患です。大切なのは、早めに状態を把握して、無理なく続けられる治療を始めること。「少し数値が気になる」という段階でも、ぜひお越しください。

〒140-0014 東京都品川区大井3-27-11
電話:03-3773-0102
診療時間:月〜金 9:00〜13:00 / 土 9:00〜12:00(日祝休診)

当院の駐車場利用について


誠に申し訳ございませんが、当院敷地内のご来院の方向け駐車スペースが非常に少ないため、可能な限り公共交通機関をご利用いただくか、近隣の時間貸し駐車場(コインパーキング)をご利用いただきますようお願い申し上げます。

院内・敷地内全面禁煙について

当院は健康増進法第25条の定めにより、望まない受動喫煙の防止を図るため、院内を含む敷地内で喫煙を禁止しております。そのため、ご来院・入院中の皆さまには、禁煙(非燃焼・加熱式たばなどを含む)の厳守をお願い申し上げます。
また、当院周辺においてもマナーをお守りいただき、病院敷地内全面禁煙にご理解とご協力をお願い致します。